解体屋の役目

こんにちは。女性解体屋の今坂です。

解体工事というものは建物を壊して更地にしてしまう、地図から建物をなくしてしまう仕事です。当然、壊した後は跡形もなく何も残りません。建築屋さんだと「あの家、私たちが造ったんだよ」と言えますが、解体屋の場合は「あの家ができる前の古い家は私たちが壊したんだよ」としか言えません。前者は形が残っているので「すごい!綺麗な建物!」と称賛されますが、後者は「へ〜〜そうなんだ〜」で終わります。

15年間ものづくりの業界にいた私としては何とも言い難いところですが、今は解体工事もものづくりの一環だと思うようになりました。

古い家がある場合は、新築を建てる準備として解体工事は必ず必要になります。その時、特に気を使うのは地中障害物があるかどうかです。実際に掘ってみて初めて分かるのですが、昔の人が瓦や瀬戸物を地中に埋めて廃棄しているケースがあります。これは新築の基礎を造る時に障害になるので必ず撤去しなければいけません。悪い解体業者の中には、人手や処分費が嵩むのを嫌がって黙ってまた埋めてしまうという話も聞いたことがありますが、そこで私は気づきました。私たち解体屋は、将来の活用方法に合わせて土地を万全に整え、次の工程へバトンタッチする役目があるということを。

ただ壊すことがゴールじゃない。
新築のマイホームで幸せに暮らしていく家族の笑顔を思いながら、解体工事の仕事に携わっていきたいと思います。

投稿者: imasaka

脱サラして地元熊本を離れ、愛知県で工事屋さんになりました。 解体・造成・外構・補修をしてます。 愛知県でたくさんの方々に出会うのを楽しみにしています!

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